実効性の高いガバナンスを確保したプロセスの整備・運用

本投資法人及び資産運用会社では、優れたガバナンスは競争力の源泉であり、投資主価値向上に資するものと位置付けています。本投資法人の発行する投資証券がグローバルプロダクト(国際的金融商品)として内外のあらゆる投資家の投資対象となるよう、グローバル・スタンダードでみても充分な評価に足るガバナンスの設計及びその整備を進め、着実な運営を行っています。
◆ガバナンス
<本投資法人>

 執行役員の略歴についてはこちら

<資産運用会社>

取締役会 取締役会は2名の代表取締役(執行役員社長及び執行役員副社長)及び1名の常勤取締役の他、5名の非常勤取締役から構成されており、業務執行に対する監視機能を確保しております。

コンプライアンス・リスクマネジメント委員会                                  

コンプライアンス・リスクマネジメント委員会は、取締役会の諮問機関として資産運用会社の非常勤取締役(2名)及び外部委員(2名)から構成される委員会です。本委員会では、取締役会の要請に従い、コンプライアンス及びリスクマネジメントに関する重要な事項(利害関係を有する者との個別取引に関する事項、執行役員コンプライアンス担当又は委員会の事務局長が必要と認めた事項を含みます。)、ならびに利害関係者取引規程の規定内容の妥当性につき審議を行い、取締役会に対し答申(答申がないときはその旨の報告)します。

インベストメント委員会

インベストメント委員会は、取締役会の諮問機関として資産運用会社の代表取締役社長(委員長)、代表取締役副社長、取締役3名、不動産鑑定士の資格を有する専門委員から構成される委員会です。本委員会では、取締役会の要請に従い、「運用ガイドライン」及び「資産運用計画」の策定及び変更、ポートフォリオ全体の資産配分ならびに個別物件についての投資判断等について審議及び決議を行い、取締役会に対し答申します。
開示委員会 開示委員会は、財務・IR 部長(委員長)、管理統括部長、コンプライアンス部長、経営企画部長から構成される委員会です。適時開示の対象となる情報のうち、本投資法人、資産運用会社及び本投資法人の運用資産等に係る発生事実についての開示に関する対応につき審議を行い、その結果を執行役員社長に具申します。当該開示等は、原則として執行役員社長の決裁により開示します。

サステナビリティ推進委員会                                                                

サステナビリティ推進委員会は、執行役員社長(委員長)、常勤役員、執行役員及び各部門長から構成される委員会です。本委員会で協議・検討された事項に関する進捗や達成状況は、取締役会及び投資法人役員会へ定期的に報告されます。
執行役員社長 執行役員社長は、資産運用会社の最高執行責任者であると同時にコンプライアンス及びリスクマネジメントの最高責任者でもあります。
監査役 資産運用会社は、監査役を2名(非常勤)選任しています。また、その監査役の監査が実効的に行われることを確保することを目的として監査役事務局を設置し、監査役の監査の充実を図っています。監査役は、原則として取締役会、コンプライアンス・リスクマネジメント委員会及びインベストメント委員会に出席するなど、業務執行の適法性を中心に監査をしており、会計監査及び業務監査については、監査役事務局を通じ会計監査人、内部監査を実施するコンプライアンス部と連携を図り、その実効性を高めるよう努めています。
会計監査人 資産運用会社は、会社法(平成17年法律第86号、その後の改正を含み、以下「会社法」といいます。)の施行に伴い「会計監査人設置会社」となることを自主的に選択し、本投資法人の会計監査人とは別の監査法人の会計監査を受けることにより、財務諸表の信頼性確保に努めています。また、会計監査人と代表取締役との会合を定期的に開催するなど、会計監査人の監査に必要な情報を積極的に提供しています。

※兼職メリットの活用とデメリットへの対策
 本投資法人の執行役員は、資産運用会社社長が金融商品取引法第31条の4第1項に従い、2015513日付で金融庁長官に兼職の届出を行った上でこれを兼職しています。この兼職により、本投資法人役員会に対する報告の迅速化及び報告内容の具体化が図られることで、そのメリットを存分に享受し、一般事務受託者、資産保管会社、主幹事証券会社及びプロパティ・マネジメント会社等の委託先と執行役員との情報格差の解消に努めるなど、コンプライアンスに関する本投資法人役員会の監視機能を最大限に引き出し、その高いクオリティを実現することに注力しています。
 なお、本投資法人及び資産運用会社では、資産運用会社社長とは別に本投資法人の執行役員専用の執務スペース、ファイリングシステム及びメールアドレス等を設置し、更に本投資法人の執行役員の立場で検印し、資産運用会社の業務プロセスを監視する仕組を確保することにより、業務執行における職責混同の回避に努めています。
 資産運用会社社長が本投資法人の執行役員を兼職することについては、両社が利益相反関係にあることに起因するリスク又は業務負担の増大等を理由とする監視機能の低下等のデメリットが考えられますが、本投資法人においては、監督役員による執行役員及び資産運用会社の監督の強化により、また、資産運用会社においては自主規制として定めた利害関係者取引規程による公正な業務運営並びに資産運用会社社長を支援する役職員の充実及び権限委譲等によりリスクの低減と兼職者の業務執行の負担軽減を図っています。

※本投資法人の委託先に対する管理体制
 一般事務受託者及び資産保管会社より、本投資法人役員会において、一般事務等の処理状況につき定期的に業務報告書の提出及びその説明を受け、必要に応じて調査を実施しています。また、資産運用会社に対しては、本投資法人役員会に対する説明及び報告の内容を充実させるように求めることにより、資産運用に関する幅広い監督を行っています。

◆内部統制
<資産運用会社>
 ■
「内部統制システムの整備・運用に係る基本方針」の取締役会決議
  上場不動産投資信託の資産運用を受託する会社であることを踏まえ、自主的に会社法第362条第4項第6号に定める
  事項を「内部統制システムの整備・運用に係る基本方針」として取締役会において決議しています。

 ■「内部統制ポリシー」の策定
  業務執行における「内部統制ポリシー」を策定し、実務上の基本方針を明確にして業務の有効性及び効率性、財務報告
  の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守ならびに資産の保全に係る内部統制の構築及びその強化を図っています。

◆利益相反対策
<資産運用会社
 自主ルールとして、基本原則と個別ルールから成る「利害関係者取引規程」を定め、利害関係者との取引における
 利益相反対策を行っています。

(注)「利害関係者」とは、下記「東急(株)等」、「東急(株)の関連会社」、「東急不動産グループ各社」の総称をいいます。
 1. 「東急(株)等」とは、以下の(1) から(3)までのいずれかに掲げる者をいいます。
  (1) 東急株式会社(以下、「東急(株)」といいます)
  (2) 東急(株)の連結子会社
  (3) 東急(株)又は東急(株)の連結子会社の意向を受けて設立されたそれらによる匿名組合出資その他の出資比率が
    過半である特定目的会社又は特別目的事業体
 2. 「東急(株)の関連会社」とは、東急(株)の連結決算上の関連会社をいいます。
 3. 「東急不動産グループ各社」とは、以下の(1) から(3)までのいずれかに掲げる者をいいます。
  (1) 東急不動産ホールディングス株式会社(以下、「東急不動産ホールディングス」といいます)
  (2) 東急不動産ホールディングスの連結子会社
  (3) 東急不動産ホールディングス又は東急不動産ホールディングスの連結子会社の意向を受けて設立されたそれら
    による匿名組合出資その他の出資比率が過半である特定目的会社又は特別目的会社

◆資産運用報酬
パフォーマンスを示す3指標にリンクし「投資主と同じ船に乗る」、利益の相反を抑えた資産運用報酬体系

(注) 当期基準キャッシュフローは、税引前当期純利益に減価償却費及び繰延資産償却費を加えて、特定資産の売却損益及び評価損益の50%相当額を除いた金額
* 上記の報酬はすべて投資法人において費用計上される報酬であり、本投資法人では、会計上、投資法人のバランスシートに資産計上される「取得報酬」は、採用していません。
* 本投資法人は、上記の他に、資産保管会社、一般事務受託者、プロパティ・マネジメント会社、会計監査人等へ所定の報酬等を支払っています。

◆内部監査
<資産運用会社>
 ■内部監査の実施
  
会社業務が、法令、社内規程等に則り、適正かつ効率的に遂行されているか否かを検討し、その結果を取締役会ならび
  に執行役員社長に報告するとともに、内部監査対象部門に対して改善勧告を行っています。内部監査は全ての組織、部
  及び業務を対象とし、業務の一部を外部に委託している場合には、委託した業務所管部署等による管理状況も対象に
  しています。
 <主な内部監査項目>
 (1)内部統制システムの状況
 (2)苦情等、事故、不正及び法令・規則・資産運用会社の社内規程(東急REIM行動規範等)の違反の未然防止、並び
    に発見及び発見後の対処等、コンプライアンス態勢の状況
 (3)業務及び運営におけるリスク発生の未然防止及びリスクが顕在化した場合の対処等、リスクマネジメント態勢の
    状況
 (4)個人情報管理及びシステム管理等の情報管理における有効性、効率性、信頼性、遵守性、及び安全性の確保、
    並びに紛失、漏えい、改ざん、破壊、不正アクセス等の事故及び障害発生時の対処等、情報セキュリティ態勢の
    状況
 (5)その他必要な事項

    コンプライアンス・リスクマネジメントの推進

    ◆コンプライアンス
     ■コンプライアンスに関する考え方
     <本投資法人>
      上場不動産投資信託として、その社会的責任と公共的使命を自覚し、倫理・法令、市場ルール(本投資法人に適用ある
      グローバル規制を含む)及び主務官庁のガイドラインその他、本投資法人の内部規則等の遵守、すなわち
      コンプライアンスを徹底することにより、投資主その他ステークホルダーの信頼を確保することを目的として、
      「コンプライアンス・ ポリシー」を制定し、ガバナンスの設計及びその整備を行っています。

     <資産運用会社>
      内部規律として「東急REIM行動規範」、「コンプライアンス基本方針」、「コンプライアンス規程」、「東急REIM
      
    コンプライアンス・マニュアル」、「コンプライアンス・プログラム」等を定め、倫理・法令、市場ルール
      (資産運用会社に適用あるグローバル規制を含む) 等の遵守、特に法人関係情報・個人情報の適正管理、財務報告
      その他開示の信頼性確保等について、これらを徹底しています。

     ■コンプライアンス態勢
      
     
     ・
    チーフコンプライアンスオフィサー(CCO)
      チーフコンプライアンスオフィサーは、資産運用会社のコンプライアンス統括責任者であり、執行役員
      コンプライアンス担当がこれに就任しています。 チーフコンプライアンスオフィサーは、コンプライアンス業務
      を統括するとともに、コンプライアンス相談窓口の運営等を行っています。 また、「コンプライアンス・リスク
      マネジメント委員会規程」に基づき、コンプライアンス及びリスクマネジメントに関する重要な事項(利害関係を
      有する者との個別取引に関する事項、執行役員コンプライアンス担当又は委員会の事務局長が必要と認めた事項を
      含みます。)、ならびに利害関係者取引規程の規定内容の妥当性に関する事項が適切にコンプライアンス・リスク
      マネジメント委員会に付議されていることを確認しています。

     ・社内コンプライアンス研修
      倫理・法令、市場ルール(資産運用会社に適用あるグローバル規制を含む)その他社内規程等の実効性を確保
      するため、適宜、社内研修を実施し、コンプライアンス態勢の充実・強化及び役職員のコンプライアンス意識の
      醸成等に努めています。

     ・コンプライアンス相談窓口
      コンプライアンス態勢を補完することを目的として、公益通報者保護法(平成16年法律第122号、その後の改正を
      含みます。)に準拠したコンプライアンス相談窓口・ハラスメント相談窓口を開設するなど、コンプライアンス違反
      行為の未然防止、早期是正及び再発防止に努めています。全役職員(派遣社員を含む)及び退職者は社内・社外
      (スポンサー・社外弁護士)のコンプライアンス相談窓口・ハラスメント相談窓口に対し、コンプライアンス違反
      行為等に関する相談が可能です。相談者保護のため、「コンプライアンス規程」において、匿名報告が可能な旨、
      解雇その他の不利益な処分は行わない旨、相談窓口に相談したことを理由として、相談者の職場環境が悪化する
      ことのないように、適切な措置を講じる旨を定めています。 

     ・コンプライアンスチェック
      チーフコンプライアンスオフィサー(CCO)及びコンプライアンス部は、業務執行における法令や社内ルール等の
      遵守状況を確認し、日常の業務執行においても、投資法人が資産運用会社の利害関係者と行う取引をはじめとした
      各種取引実施時や、社内ルール制定・改定時等に、コンプライアンスチェックを行っています。

    ◆リスクマネジメント
    <資産運用会社>
    本投資法人の投資主価値の維持・最大化のために、投資法人資産運用業に関連する内外の様々なリスクを正確に把握し、全社的な視点で合理的かつ最適な方法でリスクをマネジメントすることが必要不可欠であるとの認識のもと、「リスクマネジメント基本方針」及び「リスクマネジメント規程」を定め、実践しています。

     ■「3つの防衛線」の考え方に基づくリスクマネジメント
     「3つの防衛線」の考え方に基づいた運用体制により、適切にリスク管理を行っています。

    第1線 第2線 第3線
    統制自己評価機能 リスク管理モニタリング機能 内部監査機能

    ・所管業務に内在するリスクに関し、第一義的責任を有する。
    ・自律的なリスクマネジメント(リスクの識別・評価・対応)を行う。

    ・自律的リスクマネジメントを適切に行うため、重要リスクについてキー・コントロール(リスクを最も効果的に低減するコントロール)を設計、適用の上、それを文書化して適正に運用するとともに、運用においては十分な証跡を残す。

    ・リスクマネジメントの枠組みを構築、改善する。                                                                         
    ・第1線が行うリスクマネジメントの実効性を支援する。

    ・第1線が行う統制自己評価機能のモニタリングを行う。
     
     
     

     

    ・第1線、第2線からの独立性、客観性を保持し、第1線、第2線の活動を検証、評価する。                                                     
    ・第1線、第2線が主張していることが妥当である場合には、説得力を与え保証し、助言・補強する。

    ・第1線、第2線が主張していることが妥当とは言えない場合には、検証、評価結果をフィードバックし、改善を促す。

     ■年間リスクマネジメントサイクル

      

     ■危機管理
      自然災害や事故等の危機の発生が、経済的損失、信用の失墜、または著しい業務の支障等として、当社の経営及び
      投資法人資産運用業遂行に重大な影響を及ぼすことを認識し、危機発生時の災害を最小限に留め、企業の社会的責任と
      公共的使命を継続的に果たしていくために「危機管理基本方針」及び「危機管理規程」を定め、実践しています。
     <主な取り組み>
     ・危機管理委員会の設置
     ・事業継続計画の策定及び危機管理マニュアルの整備
     ・備蓄品、医薬品等の整備
     ・大規模地震訓練、安否確認訓練の実施
       
        大規模地震訓練(2019年)

    コンプライアンス・リスクマネジメントに関する各種取り組み

    <資産運用会社>
     ■インサイダー取引規制への対応
     「内部者取引の未然防止等に係る規程」を制定し、法人関係情報の適切な管理等、内部者取引の未然防止等に関する態勢を整備・運用しています。
     ■マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止への対応

     マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策を経営の重要課題の一つとして認識し、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に係る基本方針」を定め、社内の組織態勢の構築、委託先及び取引先の管理態勢の整備を行っています。
     ■情報セキュリティ
     情報資産の保護とその適正な利用を図るため、「情報セキュリティに関する基本方針」を定め、実践しています。
     <主な取り組み>
     ・適切なシステムリスク管理態勢の確立
     ・不正アクセス、不正情報取得、情報漏洩等を牽制・防止する安全対策の整備
     ■苦情処理態勢
     金融分野における裁判外紛争解決制度に基づいた、苦情及び紛争の解決処理に関する態勢を整備しています。
     ■贈収賄・汚職防止への対応
     「就業規則」及び「コンプライアンス・マニュアル」において饗応贈与、賭博等の行為を行わない旨を定めており、業務に関し不正不当の金品その他を授受した場合には就業規則に則り、厳格に処分する旨定めています。
     また、東急グループは、東急グループコンプライアンス指針や各社行動規範に基づき、腐敗行為の防止に取り組んできました。さらに20225月にはスポンサーである東急(株)は同社および連結子会社を対象とした「腐敗行為防止方針」を制定し、贈収賄(※1)、利益相反(※2)、横領、利益供与の強要、不正入札等、自己または第三者の職務上の権力や地位を濫用する、いわゆる腐敗行為の一切を禁止するとともに、東急(株)および連結子会社の取引先等に係る腐敗行為を認めない旨を定めています。
     
    東急(株)の「腐敗行為防止方針」についてはこちら  
    (※1)事業を行う中で、不正、違法、または背任にあたるような行為を引き出す誘因として、いずれかの人物から贈与、融資、謝礼、報酬その他の利益を、法令もしくは社会的な通念の範囲を超えて、供与または受領すること。なお、いわゆる「ファシリテーション・ペイメント」 と呼ばれるものも、それが法令等に抵触するものであれば、金額の多寡に関わらず、これを認めません。
    (※2)当該企業に属する者(役員・従業員など)が当該企業の利益と相反する形で、自らの利益を誘導するような行為を、私的にかつ不適切な形で行うことを言います。

     ■委託先のコンプライアンス調査
     本投資法人の委託先のコンプライアンスの取組状況に関する実態調査を、主要な委託先に対し定期的に実施し、委託先に対する監督を図っています。