社会(Social)/ 社会配慮への取り組み
ステークホルダーへの情報開示と対話
本投資法人は、投資主価値の最大化を究極の目的とし、成長性、安定性及び透明性の確保を目指して資産運用を行うことを基本方針として本投資法人規約に定めています。このうち透明性の確保については、法定開示に加えて投資主にとって有用かつ適切と判断される重要情報を、積極的かつタイムリーに開示するものとし、「開示規則」を制定しています。また、資産運用会社は、本投資法人の「開示規則」に則った開示方針、「投資法人投資運用業に関する開示規程」及び「投資法人投資運用業に関する開示細則(事務ガイドライン)」を制定しています。開示方針は、「運用ガイドライン」に定められており、また、本投資法人のウェブサイトに掲載しています。
ディスクロージャーポリシー(開示方針)はこちら
◆主な取り組み
<2023年8月~2024年7月の主な実施内容>
ダイワJ-REITキャラバン2023(名古屋)
運用状況報告会(東京)
テナントの安全・快適性の向上
テナントから選ばれる物件であり続けることが、投資主価値向上のために重要であるという認識のもと、テナントの安全・快適性の向上、満足度向上に向けた様々な取り組みを実施しています。
◆主な取り組み
- 防災・BCP対策の推進(各物件)
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防災訓練の実施
本投資法人の保有物件では、災害発生時における利用者の安全確保、テナントの事業継続の確保を図るため、定期的に防災訓練を実施し、日頃から災害発生を想定した準備を行っています。 -
テナント従業員向け研修・覆面調査の実施
二子玉川ライズでは、テナント従業員の接客力向上を目的に、研修や覆面調査を実施しています。これらを通じて、従業員のスキルアップを図るとともに、来店されるお客様が満足できる質の高い接客を目指しています。
<2023年度の取り組み事例>
・新入従業員研修
・店長向け研修
・接客ロールプレイング研修
・覆面調査(飲食店舗対象)
・骨格診断研修
・SNS研修
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テナント満足度調査(オフィス物件)
本投資法人は、テナント企業がビルを快適に利用できるよう潜在的なニーズを収集し、運用改善に活かしていくことを目的に、保有するオフィス物件のテナント従業員を対象とした満足度調査を実施しています。本投資法人が保有する15物件に入居するテナント企業の役職員643名を対象に実施し、調査項目はビルのハード面・ソフト面、ESGへの関心等となっています。回答を得た大半のテナント企業の役職員から総合的に満足との評価を得ており、調査結果については、PM、BM会社等と共有し、設備及びサービスの向上に繋げています。
- テナント満足度調査(二子玉川ライズ)
<調査概要>
二子玉川ライズでは、テナント満足度向上を目的として、全テナント従業員を対象とした満足度調査を実施しています(2023年度 回答数170件)。また、日常的にテナントの従業員が要望や意見を投稿できる「従業員のお声BOX」を店舗休憩室に設置しています。これらの結果を踏まえて、テナント従業員向け研修やイベントの実施、ビル環境の整備等をしています。
<テナント従業員向け施策の実施>
二子玉川ライズでは、テナント満足度調査の結果等を踏まえ、テナント従業員が快適にビルを使用できるよう、年間を通して様々な施策を実施しています。
・映画観賞会の開催
テナント従業員向けに無料映画観賞会を実施
・従業員優待証やクーポン券の配布
テナント従業員に対し、館内で利用できる従業員優待証や期間限定で使用できるクーポンを配布
・スケートガーデン開放イベントの実施
テナント従業員向けに施設内のスケートガーデンを無料開放するイベントを実施
・無料マッサージ企画の実施
・たまがわ花火大会観覧会の実施
・お菓子等配布イベントの実施
テナント従業員への感謝の気持ちを込めた様々な従業員応援企画を実施
- 屋上リニューアル工事の実施
・TOKYU REIT虎ノ門ビル
・東急番町ビル
- オフィスワーカー向けキッチンカーの誘致(東急番町ビル)
サプライチェーンマネジメント
スポンサーである東急(株)及び連結子会社は、鉄道を基盤としたまちづくりを中心に、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでおり、多岐にわたる事業を展開する中で、多様なサプライチェーンを構築しています。
東急(株)は、グローバルなサプライチェーンの責任ある一員として、自社のみならずサプライチェーンも含めた人権および環境等への課題解決の取り組みが求められていることを認識し、「サステナブルなサプライチェーン方針」を策定しています。また、人権や環境問題等に対する考え方をお取引先さまにも共有し、原材料・商品調達を含む取引全般におけるサプライチェーン上の環境・社会リスクを認識し、事業活動を通じ、関係するサプライチェーンの課題把握に努め、持続可能な社会の実現に向けた最適な事業活動に取り組んでいます。資産運用会社も連結子会社として、この方針を共有してサプライチェーンも含めたサステナビリティに関する課題の解決に努めてまいります。
サステナブルなサプライチェーン方針 2023年4月1日 改定 当社(東急株式会社)および連結子会社は、「美しい時代へ-東急グループ」をグループスローガンとして掲げ、「美しい生活環境を創造し、調和ある社会と、一人ひとりの幸せを追求する。」をグループの存在理念として共有しています。 全文はこちら |
◆サステナブルなサプライチェーン方針解説書
スポンサーである東急(株)は、サステナブルなサプライチェーン方針の趣旨と内容の理解を深め、サプライチェーン全体での実践を目指し、サステナブルなサプライチェーン方針の各項目の解説、関連法令、および具体的な実践の手引きについて説明する「サステナブルなサプライチェーン方針解説書」を作成しています。本資産運用会社においても、お取引先さまへの上記方針及び解説書のご案内を行っていきます。
「サステナブルなサプライチェーン方針解説書」はこちら
◆サプライヤー関連の違反・事故
本投資法人および資産運用会社において、ステークホルダーに影響を与えるサプライヤー関連の重大な違反・事故はありません(2023年度)。
◆東急グループのステークホルダーとの対話窓口
東急グループのお客さまご案内窓口として、電話・手紙・Webサイトからお問い合わせ、ご意見・ご要望を承る「東急お客さまセンター」を開設しています。
東急お客さまセンターについてはこちら
◆PM会社との協働
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PM会社の選定基準
本投資法人は、テナントに関する情報網と地域密着性に裏付けられたテナント営業力及び規模のメリットによるコスト削減等を総合的に勘案し、以下の点を考慮した上でPM会社を選定しています。
<PM会社の主な選定基準>
・業歴、企業の財務状況
・事業実績
・PM管理体制、従業員数、有資格者数
・新規テナント誘致能力及び既存テナントとの交渉能力
・建物管理に関するコスト管理と提案力
・資産保全計画策定、工事管理及びコスト削減提案能力
・BCP対策、環境対応の取組状況、省エネ化提案力
・報酬及び手数料の水準 -
PM報告会の実施
資産運用会社では、原則として毎月、PM会社から報告を受けることにより、運用資産の運営管理状況を把握しています。また、資産運用計画書と実績との差異分析を行い、その結果を踏まえてPM会社に対し適切な指図を行っています。
<PM報告会での主な報告事項>
・テナントに関する収支の状況
・テナントからの要望やクレームとその対応状況
・物件運営経費等の状況
・物件の稼働/リーシングの状況
・施設管理の状況
- PM会社との合同勉強会の実施
資産運用会社では、資産運用会社の物件の取得・運用の担当者、PM会社の担当者を対象に従業員各々の専門的能力、実務レベルを向上させ、REIT・不動産運用のプロフェッショナルを育成することを目的として、外部講師を招聘した勉強会を開催しています。また、ESGの観点からより良いプロパティ・マネジメントを実践するために物件の環境性能等に関する内容も取り扱っています。
<開催実績>
2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 開催回数 1回 2回 4回 1回
<研修テーマ例>
・建築基準法
・建築物省エネ法
・建築設備の基礎知識(省エネ設備等)
- PM評価の実施
資産運用会社では、PM会社の取引継続の可否を検討するために、委託先のPM会社に対して年1回、PM評価を実施しています。PM評価の結果についてはフィードバックを行い、その際、改善が必要な項目については改善を指導しています。
<PM評価の主な内容>
・PM会社の体制(事業安定性、PM業務遂行体制、BCP対応、BM会社の選定・管理及び監督体制)
・PM業務の取り組み(テナント営業管理、施設維持管理、資産保全管理、環境対応(省エネ推進体制の構築、省エネ提案姿勢、環境認証取得サポート業務等))
・PM報酬の水準
地域社会への取り組み
地域社会との対話・連携により、地域とともに発展することを目指して、地域コミュニティへの貢献につながる様々な取り組みを実施しています。
◆地域の安全快適性の向上
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地域の防災拠点(二子玉川ライズ)
世田谷区と「災害発生時における帰宅困難者の受入れの協力に関する協定書」を締結し、有事の際に合計2,200名が3日間凌げる備蓄品を確保。年に1回帰宅困難者受入訓練を実施するなど災害発生時の防災拠点となっています。 -
防災を楽しく学ぶイベントの実施(二子玉川ライズ)
有事に備え、地域の方々に災害への備えを学べるイベント「カエルキャラバン」を実施。消防、病院、ボランティア団体の協力のもと、訪れる方々が気軽に参加し、防災の備えを楽しく学べる機会を提供しています。
- 浸水防止対策(二子玉川ライズ)
・防潮板の設置
・防水扉の設置
・洪水時の避難経路・浸水防止計画の策定
二子玉川ライズでは、洪水時の施設利用者の円滑かつ迅速な避難の確保、浸水の防止を図ることを目的として、
「洪水時避難確保・浸水防止計画」を策定し、その内容について公開しています。
「洪水時の避難確保・浸水防止計画」についてはこちら
・雨水貯留槽の設置
- 災害時救援自動販売機の設置(各物件)
災害等の緊急時に商品を無償で提供できる自動販売機を5物件に7台設置(2024年7月末時点)。
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非常用保存食品をフードバンクへ寄贈(資産運用会社)
大規模災害等に備えた非常用保存食品の入替品を資産運用会社役職員(派遣社員を含む)に配布するとともに、認定NPO法人フードバンク渋谷(注)へ寄贈。
(注)地域で食品を集めて支援を必要としている人々に提供することを通して、地域の人々がお互いに助け合える仕組み作りを目指すNPO団体。
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ウォーカブルシティに向けた環境整備(二子玉川ライズ)
歩行者優先のウォーカブルシティとして安全のためのルールやサインを整備し、不法駐輪の撤去や防犯対策、清掃など安心安全で快適な環境づくりに努めています。
- コミュニティサイクルの設置 (東急番町ビル)
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お客様の利用しやすさに配慮した施設の整備(二子玉川ライズ)
すべてのお客様に快適に過ごしていただける施設を目指し、施設内に、ミルク用給湯器、ベビーベッド、授乳コーナー等を設置したベビールームを設置しています。また、施設内にユニバーサルシートの設置やオストメイトへの対応をした多目的トイレを設置しています。
二子玉川ライズの施設案内はこちら
◆地域コミュニティとのつながり
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“学びの場”としてのルーフガーデン(二子玉川ライズ)
施設屋上に、多摩川の水辺から、国分寺崖線、等々力渓谷の緑をつなぐ生物ネットワークを構築した多種多様な生き物や植物が生息し、地域の生態系を維持・保存する約6,000㎡の広大な屋上緑化施設「ルーフガーデン」を設置しています。
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子どもたちが学べる場・体験の提供(二子玉川ライズ)
近隣の幼稚園・小学校や一般のお客さまに向けて、菜園広場での作物の植付・収穫体験やスケートリンクの貸し出し、多摩美術大学との産学連携アートプロジェクトの実施など、地域と連携し学びの場を提供しています。 -
二子玉川ストリートマーケット「ふたこ座」の開催(二子玉川ライズ)
産地直送の生鮮食品や加工品、こだわりのハンドメイドクラフトまで、合計60店舗以上が出店する生産者の想いが詰まったマルシェが定期的に開催されています。
- 二子玉川ライズフードドライブの開催(二子玉川ライズ)
玉川エリアで食を通じ、困っている人を支援する子ども食堂などを運営する団体や個人をサポートすることを目的に、家庭などで余っている食料を回収し、必要としている個人や施設に届ける取り組みである、「フードドライブ」を定期的に開催しています。
◆スポンサーと協働した都市開発への取り組み
スポンサーである東急(株)は「選ばれる沿線」であり続けるため、沿線価値の向上を目指し、開発を進めています。渋谷などの大型開発事業を推進するとともに、環境に優しいまちづくりと、沿線活性化に努め、次世代へつながるまちづくりを推進しています。本投資法人では、スポンサーの東急(株)と同じエリアを投資対象地域とすることでポートフォリオ価値の継続的な向上を目指す「循環再投資モデル」とさらに、中長期的な不動産価格の循環性に着目した「長期投資運用戦略(サーフプラン)」を投資運用戦略とし、スポンサーと連携して、投資対象エリアの価値向上に努めています。
<スポンサーコラボレーションの具体例>
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